ゾーンダイエット:版間の差分

提供: ダイエットペディア
移動: 案内検索
(4:3:3の計算方法)
 
(1人の利用者による、間の40版が非表示)
2行: 2行:
  
 
==概要==
 
==概要==
アメリカの生化学者バリー・シアーズが考案したダイエット法。日本には1996年、シアーズの著書を翻訳したものが出版される形で伝わった。低炭水化物ダイエット(低インスリンダイエット)の一種と言える。[[アトキンスダイエット]]等、その他の低炭水化物ダイエット同様、肥満の原因は糖質(炭水化物)の摂り過ぎであるという根拠の元、考案されたダイエット法。但し、その他の低炭水化物ダイエットとは異なり、糖質自体は大事な栄養素という認識も持ちつつ、飽く迄「摂り過ぎ」が良くないという理論。
+
アメリカの生化学者バリー・シアーズが考案したダイエット法。日本には1996年、シアーズの著書を翻訳したものが出版される形で伝わった。低炭水化物ダイエット(低インスリンダイエット)の一種と言える。その他の低炭水化物ダイエット同様、肥満の原因は糖質(炭水化物)の摂り過ぎであるという根拠の元、成り立っているダイエット理論である。但し、その他の低炭水化物ダイエットとは異なり、糖質自体は大事な栄養素という認識も持ちつつ、飽く迄「摂り過ぎ」が好ましくないとしている。
  
 
==方法==
 
==方法==
決められた方法で算出したタンパク質の摂取量の割合を元に、炭水化物を40%、タンパク質を30%、脂質を30%の4:3:3の割合で摂取する。割合はエネルギー量(カロリー)を元に計算する。
+
除脂肪体重(LBL)等から算出したタンパク質の摂取量を基準に、炭水化物を40%、タンパク質を30%、脂質を30%、つまり4:3:3の割合で摂取する。
  
===4:3:3の計算方法===
+
===除脂肪体重(LBL)===
タンパク質の摂取量を下記の計算式で割り出す。
+
除脂肪体重(LBL)とは、体重から体脂肪を引いた値である。ゾーンダイエットでは、決められた量のタンパク質の摂取が必要となる。そのタンパク質の摂取量を割り出す基準の一つが除脂肪体重(LBL)である。脂肪はタンパク質を必要としないので、タンパク質の必要摂取量を割り出す際に、基準から除外する必要があるとする。例えば、体重が60kg、体脂肪率が25%の人の除脂肪体重(LBL)は60×0.25=45kgとなる。
  
タンパク質(g) = 体重 × (1 - 体脂肪率) × 1.3
+
===活動レベル指数===
 +
除脂肪体重と並び、ゾーンダイエットにおけるタンパク質摂取量の基準となるのが活動レベル指数である。これは普段の生活でどれくらい体を動かしているかを数値化したものとなる。1日に何時間もトレーニングをしているアスリートから、デスクワークのみで殆ど椅子から立ち上がらない人まで個々人で活動量は異なる。それを区別するためにゾーンダイエットでは活動量を「活動レベル」という5段階に分け、タンパク質の摂取量の基準の1つとして採用している。
  
例えば、体重が60kg、体脂肪率が20%の人の場合、
+
{|class="wikitable"
 +
!活動レベル指数
 +
!活動量
 +
|-
 +
!1.1
 +
|座りがちの人
 +
|-
 +
!1.3
 +
|1日30分程度歩く人
 +
|-
 +
!1.5
 +
|1日30分の運動を週3回する
 +
|-
 +
!2.0
 +
|週に2.5時間以上運動する
 +
|-
 +
!2.2
 +
|週に5回はウェイトトレーニングをする
 +
|}
  
タンパク質(g) = 60 × (1 - 0.2) × 1.3 ≒ 62g
+
===ブロック===
 +
ブロックとは、ゾーンダイエットにおける摂取量の単位である。タンパク質は1ブロック7g、炭水化物は1ブロック9g、脂質は1ブロック1.5gとなる。このブロックという単位を使って、「炭水化物:タンパク質:脂質=4:3:3」の割合を計算する。
  
となる。
+
===タンパク質の量の計算===
 +
除脂肪体重(LBL)と活動レベル指数をかけることで、1食のタンパク質の摂取量を割り出すことが出来る。例えば、除脂肪体重(LBL)が45kgで活動レベル指数が1.1の人のタンパク質の摂取量は45×1.1=49.5gとなる。ゾーンダイエットの単位であるブロックになおすと、タンパク質は1ブロック=7gなので、49.5÷7≒7.1となる。つまり除脂肪体重(LBL)が45kgで活動レベル指数が1.1の人は約7ブロック(49g)のタンパク質を1食で摂取する必要があるということになる。そして、このタンパク質の摂取量(ブロック)を基準に、炭水化物と脂質の摂取量も決まる。
  
このタンパク質の摂取カロリー(cal)を基準にして、炭水化物と脂質のカロリー(cal)を4:3:3になるように割り出す。
+
===炭水化物===
 +
日本人にとっての炭水化物の代表は米などの穀類であるが、果物や野菜にも炭水化物は含まれる。ゾーンダイエットでは、炭水化物はできるだけ野菜や果物からの摂取を推奨しており、穀類(米、うどん、パスタ等)やでんぷん類(いも、かぼちゃなど)からの摂取は控えた方がいいとしている。ゾーンダイエットにおける炭水化物の摂取量は、1ブロックを9gと考えて、タンパク質と同じブロック数を摂取する。
  
<!--
+
===脂質===
;【計算例】
+
ゾーンダイエットでは、脂質は、体脂肪を燃やすために必要であるとしている。魚などに含まれるEPAやオリーブオイルやアボカド、ナッツ類に含まれる脂質を摂取することが推奨されている。逆に肉の脂身、卵黄、臓物、サラダ油などからの摂取は好ましくないとしている。脂質の摂取量は1ブロック1.5gとして計算し、タンパク質と同じブロック数を摂取する。
体重が60kg、体脂肪率が20%の人の場合を例に、4:3:3の計算方法を紹介する。
+
#まず基準となるタンパク質の必要摂取量は次の式で割り出す。
+
#*タンパク質(g) = 体重 × (1 - 体脂肪率) × 1.3
+
#*体重が60kg、体脂肪率が20%の人の場合は、タンパク質(g) = 60 × (1 - 0.2) × 1.3 ≒ 62gとなる。
+
#上記の式で計算したタンパク質の摂取量(g)のカロリー(cal)を割り出す。(タンパク質4kcal/g)。
+
#2で算出したタンパク質の必要カロリー(cal)を元に、脂質、炭水化物の必要カロリー(cal)を割り出す。
+
#3で算出したカロリー(cal)を元に、摂取量(g)を割り出す。(脂質9kcal/g、炭水化物4kcal/g)
+
 
+
<div class="box">
+
;
+
#タンパク質の必要摂取カロリー = 62×4 = 248kcal
+
#4:3:3になるようにカロリー(cal)を割り出す。
+
#*炭水化物(40%) = 330kcal
+
#*タンパク質(30%) = 248kcal←基準
+
#*脂質(30%) = 248kcal
+
#それぞれの栄養素の摂取量(g)を割り出す。
+
#*炭水化物 = 330kcal = 83g
+
#*タンパク質 = 248kcal = 62g
+
#*脂質 = 248kcal = 28g
+
</div>
+
 
+
-->
+
  
 
==実践者==
 
==実践者==
 
*[[渡部絵美]]
 
*[[渡部絵美]]
 +
*ジェニファー・アニストン
 +
*ブラッド・ピット
 +
*マドンナ
 +
*アーノルド・シュワルツェネッガー
  
 
==関連著書==
 
==関連著書==
 
*バリー・シアーズ(著)・岳マチ子(翻訳)『ゾーン・ダイエット』PHP研究所 2004年8月7日、ISBN 978-4569637594
 
*バリー・シアーズ(著)・岳マチ子(翻訳)『ゾーン・ダイエット』PHP研究所 2004年8月7日、ISBN 978-4569637594
 
*バリー・シアーズ(著)・コルム(翻訳)『食事革命 4・3・3ダイエット―肥満解消、病気予防、そして長寿をもたらす食事法』草思社、1996年7月5日、ISBN 978-4794206978
 
*バリー・シアーズ(著)・コルム(翻訳)『食事革命 4・3・3ダイエット―肥満解消、病気予防、そして長寿をもたらす食事法』草思社、1996年7月5日、ISBN 978-4794206978
 +
 +
{{ダイエット法50音順}}

2013年8月22日 (木) 13:57時点における最新版

ゾーンダイエットとはアメリカの生化学者バリー・シアーズが考案した低炭水化物ダイエットの一種。

目次

[編集] 概要

アメリカの生化学者バリー・シアーズが考案したダイエット法。日本には1996年、シアーズの著書を翻訳したものが出版される形で伝わった。低炭水化物ダイエット(低インスリンダイエット)の一種と言える。その他の低炭水化物ダイエット同様、肥満の原因は糖質(炭水化物)の摂り過ぎであるという根拠の元、成り立っているダイエット理論である。但し、その他の低炭水化物ダイエットとは異なり、糖質自体は大事な栄養素という認識も持ちつつ、飽く迄「摂り過ぎ」が好ましくないとしている。

[編集] 方法

除脂肪体重(LBL)等から算出したタンパク質の摂取量を基準に、炭水化物を40%、タンパク質を30%、脂質を30%、つまり4:3:3の割合で摂取する。

[編集] 除脂肪体重(LBL)

除脂肪体重(LBL)とは、体重から体脂肪を引いた値である。ゾーンダイエットでは、決められた量のタンパク質の摂取が必要となる。そのタンパク質の摂取量を割り出す基準の一つが除脂肪体重(LBL)である。脂肪はタンパク質を必要としないので、タンパク質の必要摂取量を割り出す際に、基準から除外する必要があるとする。例えば、体重が60kg、体脂肪率が25%の人の除脂肪体重(LBL)は60×0.25=45kgとなる。

[編集] 活動レベル指数

除脂肪体重と並び、ゾーンダイエットにおけるタンパク質摂取量の基準となるのが活動レベル指数である。これは普段の生活でどれくらい体を動かしているかを数値化したものとなる。1日に何時間もトレーニングをしているアスリートから、デスクワークのみで殆ど椅子から立ち上がらない人まで個々人で活動量は異なる。それを区別するためにゾーンダイエットでは活動量を「活動レベル」という5段階に分け、タンパク質の摂取量の基準の1つとして採用している。

活動レベル指数 活動量
1.1 座りがちの人
1.3 1日30分程度歩く人
1.5 1日30分の運動を週3回する
2.0 週に2.5時間以上運動する
2.2 週に5回はウェイトトレーニングをする

[編集] ブロック

ブロックとは、ゾーンダイエットにおける摂取量の単位である。タンパク質は1ブロック7g、炭水化物は1ブロック9g、脂質は1ブロック1.5gとなる。このブロックという単位を使って、「炭水化物:タンパク質:脂質=4:3:3」の割合を計算する。

[編集] タンパク質の量の計算

除脂肪体重(LBL)と活動レベル指数をかけることで、1食のタンパク質の摂取量を割り出すことが出来る。例えば、除脂肪体重(LBL)が45kgで活動レベル指数が1.1の人のタンパク質の摂取量は45×1.1=49.5gとなる。ゾーンダイエットの単位であるブロックになおすと、タンパク質は1ブロック=7gなので、49.5÷7≒7.1となる。つまり除脂肪体重(LBL)が45kgで活動レベル指数が1.1の人は約7ブロック(49g)のタンパク質を1食で摂取する必要があるということになる。そして、このタンパク質の摂取量(ブロック)を基準に、炭水化物と脂質の摂取量も決まる。

[編集] 炭水化物

日本人にとっての炭水化物の代表は米などの穀類であるが、果物や野菜にも炭水化物は含まれる。ゾーンダイエットでは、炭水化物はできるだけ野菜や果物からの摂取を推奨しており、穀類(米、うどん、パスタ等)やでんぷん類(いも、かぼちゃなど)からの摂取は控えた方がいいとしている。ゾーンダイエットにおける炭水化物の摂取量は、1ブロックを9gと考えて、タンパク質と同じブロック数を摂取する。

[編集] 脂質

ゾーンダイエットでは、脂質は、体脂肪を燃やすために必要であるとしている。魚などに含まれるEPAやオリーブオイルやアボカド、ナッツ類に含まれる脂質を摂取することが推奨されている。逆に肉の脂身、卵黄、臓物、サラダ油などからの摂取は好ましくないとしている。脂質の摂取量は1ブロック1.5gとして計算し、タンパク質と同じブロック数を摂取する。

[編集] 実践者

  • 渡部絵美
  • ジェニファー・アニストン
  • ブラッド・ピット
  • マドンナ
  • アーノルド・シュワルツェネッガー

[編集] 関連著書

  • バリー・シアーズ(著)・岳マチ子(翻訳)『ゾーン・ダイエット』PHP研究所 2004年8月7日、ISBN 978-4569637594
  • バリー・シアーズ(著)・コルム(翻訳)『食事革命 4・3・3ダイエット―肥満解消、病気予防、そして長寿をもたらす食事法』草思社、1996年7月5日、ISBN 978-4794206978
ダイエット法
あ行 朝バナナダイエット | アトキンスダイエット
か行 カーヴィーダンス | 加圧トレーニング | 樫木メソッド
さ行 ゾーンダイエット
た行 食べ順爆発ダイエット | 伊達式ダイエット
な行 南雲式ダイエット
は行 ピラティス
ま行 巻くだけダイエット | マクロビオティック | モムチャンダイエット
や行 吉川メソッド | 四群点数法
ら行 ロングブレスダイエット
個人用ツール
名前空間

変種
操作
案内
Sponsored Link